【2022】無職の四国お遍路旅

27歳男、無職になりお遍路の旅へ出る~44か所区切り打ちの記録~

【2022四国遍路7日目】台風一過の青空の下を40km歩く

こんにちは。
お遍路7日目を迎えました。
台風は大きな被害を出すことなく無事に過ぎ去り
素晴らしい青空が広がっています。

なんと今日は宿代節約のため人生初野宿予定です!
室戸岬を目指してどこまでも歩きましょう。

そして4日間共に過ごしたお遍路さんとは
今日でお別れ。
宿を出て挨拶を交わし、先へ進みます。
別れあれば出会いあり。
今日もまた素晴らしい出会いがあったのでした。

9月20日旅程

6:30 宿「あさま屋」 発
徒歩
8:00 道の駅「宍喰温泉」 通過
徒歩
8:30 高知県入り
徒歩
9:00 海の駅「東洋町」 休憩
徒歩
10:20 明徳寺
徒歩
10:40 野根スーパー
徒歩
12:00 法海上人堂
徒歩
14:00 スーパー「フェニックス」
徒歩
15:00 夫婦岩
徒歩
16:00 室戸廃校水族館 着
17:00 室戸廃校水族館 発
徒歩
18:30 室戸まで10km地点堤防で野宿

実際の様子

宿を出てすぐに4日を連れ添った相方と別れ、
すぐにバスで追い越されました。
ありがとうございました!

さて、ここ数日電車やバスを使っていたので

久しぶりに本格的に歩くことになります。
1日中宿に籠っていたこともあり体力は万全!
前日に今日の野宿も決め、覚悟が決まっています笑

スタート20分で室戸まで52km地点の看板が。
今日はどこまで進めるでしょうか。

線路と道路両用の乗り物

[世界初]が走る町。 | 海陽町

が走っているようです。
残念ながら見る機会には恵まれませんでした...


今日はひたすらに海岸沿いを歩き続けます。
颯爽と横を駆け抜ける車がちょっと恨めしい...

宍喰の町へ到着そしてスルー!
室戸を目指し立ち止まる余裕はありません。
道の駅「宍喰温泉」は残念ながら営業時間外でした。

道の駅 宍喰温泉 - 徳島県観光情報サイト阿波ナビ


海沿いに出てからは本当にどこにでもカニがいます。
意外に動きが素早くて驚き。
排水溝などにあっという間に隠れてしまいます。

トンネルを抜けるとそこは......

高知県であった!

初めてのお遍路という事で不安いっぱいで
徳島県に降り立ったわけですが、
至る所に設置されたあずまやや遍路案内板、
そして親切な宿の方やお遍路さんとの出会い。
全ての出会いや善意に支えられて晴れて徳島県
別れを告げることができました。

高知県は「修行の道場」と呼ばれ
寺間の距離が長い所も多いです。
私は終盤バスや電車に頼り切りになるので
その言葉自体はあまり体感しませんでしたが、
目的地宇和島、松山へ向けて気を引き締めましょう!

海の駅「海洋町」。
前日に買い込んでおいたメンチカツを
食べながら一休み。
高知県の海沿いは個人商店や小規模スーパー
が所々にある程度。
朝早くの出発で道の駅も開いていないため、
どこで何を買うのか予め計画を立てておくと無難です。

この海の駅も営業時間外ですが
お手洗いは常時開放。
海水浴客が多いのか、広々としていました。

海の駅 東洋町 | 東洋町ホームページ


レトロな自販機が並ぶ場所が。
ちゃんと中身は補充されているんでしょうか...

これは......
お遍路中に下心は禁物です。
さすがにお金を入れても出てこなさそうではありますが...
飲料自販機はきちんと使えたのでご安心ください。

出発から10km強歩きました。
室戸まであと40km。

野根の町に着きました。
明徳寺や野根スーパーがあります。
小規模なお店ですが、道中にコンビニなどは
一切なく、天国のような存在です。

でました、事前にリサーチしていた
10km自販機無し区間
私は先ほどの野根スーパーで飲料を買い揃え
対策済み。
こういう案内板が立ってる当たり本当に親切ですよね。

野根の町を過ぎたあたりで別のお遍路さんに追いつかれました。


実は昨日同宿に泊まっていた20代前半の若者お遍路さん。
同じく台風で足止めをくらっていたのです。
宿を出る時間が違ったので別行動だったのですが、
途中まで送迎してもらったようです。
聞けばオール歩きのオール野宿。
その力にあやかろうと今日の行動を共にすることに。

ハイビスカス?
高知県に入ってから植物が南国っぽくなってきました。
翌日は道端に生えているバナナにも出会いました(笑)

佐喜浜の町へ到着しました。
本日の道程二か所目の天国、
スーパー「フェニックス」です。
室戸岬までで最後の補給ポイント。
今夜は野宿なので最低限の飲料などを買っておきます。

夫婦岩です。

ん?誰ですかこれは?

なんともう一人の方に追いつかれました。
お遍路さんかと思いお話を聞けば、なんと
お寺はまわらず、オール野宿で
「ただ四国を歩きでまわっている」のだそう。
世の中には本当に面白い人もいるものです。
私を含め皆年齢も近く、意気投合して室戸を目指します。


30km程あるき足が棒になってきたところに
救済施設が!
「むろと廃校水族館」です。
当初の予定には入れていなかったのですが
足が限界なのと単純な興味もあって入学。

2人の相方は先を急ぐそうでここでお別れです。
2人とも私より若く、力強い歩きでした。
本当はここまで進む予定ではなかったのですが
2人の力に引っ張られてこの日は自分の力以上に
歩くことができました。
ありがとうございます。

むろと廃校水族館 - 室戸市 ホームページ


小学校を思い出す懐かしい風景です。
プールはもちろん水槽になっていて
ウミガメや魚が泳いでいます。

学校のプールを泳ぐウミガメ。
不思議な気分。

「新しい海の仲間たち」(海洋ゴミ)です。
このような展示をしなければ気付けないようでは
まだまだ問題解決への道のりは遠いですね...
お遍路中ゴミが出ることもあると思いますが、
責任をもって管理をしましょう。

「室戸廃校水族館」入場料は600円。
当初は予定していなかった場所ですが
とても楽しめました。
死んでいた足も多少は復活。
室戸岬までは無理そうですが
暗くなる前に行けるところまで歩きましょう。

前の水族館は「日和佐うみがめ博物館カレッタ」
次の水族館は「桂浜水族館」です。
桂浜には4日後に到着予定です。

日和佐うみがめ博物館 カレッタ

桂浜水族館

室戸岬が見えてきました!
近そうでどんどん離れていくような感覚でしたが
もう目と鼻の先です。
しかし体力的にも限界なので室戸岬の一歩手前で
今夜の野宿場所を探します。

今日はここまで。
室戸まであと11kmです。
この旅最長にして人生最長となる1日40kmを歩き
達成感と、野宿のため体をいたわれない現実に涙(笑)
今夜はスーパーフェニックスで買ったお惣菜をつまみ、
明日の宿を予約し、
堤防の裏側で夜を明かすことにしました。
明日はフェニックスのように蘇ることができるだろうか。

ちなみに夜ですが、海風が強すぎて全く眠れませんでした......
私の野宿セットはお恥ずかしながら
100均で買った銀シート一枚のみ。
堤防の裏という良い場所を見つけたものの
予想外に風が侵入してきました。

結局ウトウトしながら3時頃に出発。
室戸に到着し、お寺が開く7時まで公衆トイレで
時間を潰したのでした。


お遍路豆知識・人と歩くという事
最後まで記事をご覧いただきありがとうございます!

さて、お遍路をしていると他のお遍路さんとの
出会いもあるでしょう。
意気投合して道中を共にすることもあるかもしれませんね

私の場合2日目にご高齢の方と出会い、
3~6日目まで4日間を共にしました。
その中で感じたのは
・歩くスピード
・予定の立て方
スマホの慣れ不慣れ
・お金の感覚
が違うという事。
私の場合、
年齢もあり予定通り進めるか不安、
そして電車の時刻を調べるのが億劫なお相手と
焦らないがなるべく節約して歩きたい私との
利害が図らずも一致し、
旅程や宿の提案をしたり、
レンタカー代を出してもらったりと
Winwinの関係で4日間を過ごすことができました。

7日目には若いお遍路さんに出会い
当初25kmほどの予定を
彼に引っ張られる形で40km歩くことができました。
(ちょっと無理をした感はありましたが笑)
一人では到底40kmは歩かなかったと思います。

お遍路をしている方に変な人はいないとは思うのですが
中には遍路を装った乞食もいるとかいないとか。

私の場合は会う人に恵まれ
素晴らしい旅の思い出ができましたが、
お遍路をするにあたり
自分の譲れない点をきちんと把握し、
合わない人とは行動を共にしない覚悟も必要かなと
思います。

ただし人との出会いは旅の醍醐味。
お遍路は自分と向き合う旅とも言われますが

赤の他人から自分を見てもらうことも
また自分と向き合うことに他なりません。
私もご高齢のお遍路さんから
人生についてのお話をしていただきました。
若いお遍路さんの旅の理由を聞き

力をもらうこともありました。

極端に自分から嫌わない限り人と全く会わない歩き遍路は
そうそうないと思います。
コミュ障の私ですら出会いがあったのですから。

自分はどのような旅をしたいのか
出発前にある程度の決心をしたうえで
同じお遍路をする者同士素晴らしい旅路を過ごしたいですね